FXスイングトレードとは?最強手法・難しい手法と呼ばれる理由と利益を出すためのコツ

FXのスイングトレードについて、下記のような疑問をお持ちではないでしょうか。
- スイングトレードとは一体どんな取引手法?
- 最強手法と言われてるみたいだけど本当かな?
- スイングトレードはどんな人に向いているの?
この記事の前半では、上記の疑問にお答えします。
さらに後半では、これからスイングトレードを始めようとしている方に向け、学習すべき知識と利益を出すためのコツについて解説します。
ぜひご参考ください。
FXのスイングトレードとはどんな取引手法?

FXのスイングトレードとは、数日〜数週間のトレンドを狙う取引手法のこと。
他の取引手法と区別するために、中期取引とも呼ばれます。
この章では、FXのスイングトレードが一体どのような手法なのか、また、他の取引手法との違いを詳しく解説します。
数日〜数週間ポジションを保有
スイングトレードとは、数日〜数週間ポジションを保有し、100pips〜500pips程の値幅を狙う取引手法のこと。
短期取引と呼ばれるスキャルピングやデイトレードよりも、ポジションの保有期間が長いことが特徴です。
この長い取引期間を活かし、一度の倍々で大きな利幅を狙えます。
また、長期取引よりもエントリーチャンスが多いため、投資効率が良く、プロトレーダーの間でも人気が高い取引手法といわれています。
スイングトレードの基本はトレンドに乗ること
実は、FXの相場状況を分類すると、上昇トレンド・下降トレンド・横ばい(レンジ)の3パターンしかありません。
3パターンのうち、スイングトレードで狙う相場は、上昇トレンドと下降トレンドの2種類のみ。
トレンド相場は、1方向へ大きく推移する特徴があるため、流れに乗ることで大きな利益を狙えます。
ちなみに、FXの手法には、レンジ相場を狙ったものも存在します。
しかし、レンジ相場を狙った手法は、短期的な売買の考え方であるため、スイングトレードでは狙わないケースが一般的です。
したがって、スイングトレードで利益を出すためには、テクニカル分析を使いトレンドを正しく分析することこそが、最重要事項なのです。
他のFX手法とスイングトレードの違い
FXの取引手法は、スイングトレードを含めると下記の5種類に分類されます。
- スキャルピング:短期取引
- デイトレード:短期取引
- スイングトレード:中期取引
- ポジショントレード:長期取引
それぞれの違いは、次の通り。
取引手法 | 1回の取引時間 | 取引回数 | 狙う利幅 | 為替のリスク |
スキャルピング | 数秒〜数分 | 1日に数十〜数百 | 1~10pips | 小さい |
デイトレード | 数分〜数時間 | 1日に数回〜数十回 | 10~100pips | 小さい |
スイングトレード | 数日〜数週間 | 数週間に1〜3回 | 100~500pips | やや大きい |
ポジショントレード | 数週間〜半年 | 数ヶ月に1回 | 500~1500pips | 大きい |
どの取引手法が自分に合うのかは、実際に取引をしてみないことには判断できないでしょう。
そのため、まずはデモ口座や練習ツールなどを使い、自分に合った取引手法を探してみてはいかがでしょうか。
FXのスイングトレードは最強手法?それとも難しい手法?

インターネットでスイングトレードについて調べると、最強手法・難しい手法など賛否が分かれているでしょう。
「結局どっち?」と思われるかもしれませんが、どんな取引手法にも一長一短があるため、一概に断定はできません。
この章では、スイングトレードがなぜ最強・難しい手法と呼ばれるのか、それぞれの理由を詳しく解説します。
双方の理由を比較し、取引手法選びの参考にしてみてください。
FXのスイングトレードが最強と呼ばれる理由
FXのスイングトレードが最強と呼ばれる理由は、下記のメリットがあるためです。
- 常にパソコンに張り付く必要がない
- メンタルへの負担が小さい
- 取引コストが少ない
常にパソコンに張り付く必要がない
スイングトレードの1番のメリットは、パソコンに張り付く必要がないことでしょう。
短期取引の場合は、1日の取引回数が多いため、長時間チャートを追いかけ続ける必要があります。
しかし、取引期間の長いスイングトレードでは、本業や学校の隙間時間にチャートを確認する程度でよいのです。
スイングトレードは、トレーダーにとって時間効率がよく、その分、本業やFX練習に時間を割きやすいため、最強手法と呼ばれています。
メンタルへの負担が小さい
2つ目のメリットは、メンタルへの負担が小さいこと。
「いきなりスピリチュアル的なことを言い出した」と思われるかもしれませんが、FXにおいてメンタルの安定は欠かせません。
メンタルが不安定な状態では、判断ミスや負けを取り返すための感情的な取引に繋がりやすいため。
FXでは、実際のお金を運用しますし、ちょっとした判断ミスが、命取りになることもあります。
一般的に、取引回数とメンタルへの負担は、比例するといわれています。
したがって、1日に多くの売買を繰り返す短期取引は、メンタルへの負担が大きく、長期取引はメンタルへの負担が少ないとされています。
スイングトレードの場合、取引回数が数週間に1~3回と少なく、次の売買との期間もあるため、メンタルへの負担が少ないのです。
1回ごとの取引で冷静な分析・判断がしやすいことで、スイングトレードは最強手法と呼ばれています。
取引コストが少ない
3つ目のメリットは、取引コストが少ないこと。
FXでは、取引ごとに「スプレッド」という形で手数料を支払う決まりです。
したがって、取引回数が少ないスイングトレードでは、支払うコストが少額で済みます。
また、1回の売買で大きな利幅を狙えるため、利益率が高い点も魅力。
これらのメリットがあることで、スイングトレードは最強手法と呼ばれています。
一方、スイングトレードが難しいといわれる理由
F Xのスイングトレードが難しいといわれる理由は、下記のデメリットがあるため。
- 為替変動リスクが高い
- 資金効率が悪い
- ポジポジ病になりやすい
取引手法を選ぶ際には、メリット・デメリットの双方を理解することが重要です。
為替変動リスクが高い
1つ目のデメリットは、為替変動リスクが高いことです。
為替変動リスクとは、価格の変動によって損失が出る可能性のこと。
つまり、為替変動リスクが高いというのは、大きな損失を出す可能性が高いことを表します。
スイングトレードは、1度の売買で大きな利益を狙える手法ですが、仮に、反対方向へ価格が推移した場合には、大きな損失を生むことになります。
いわゆるハイリスク・ハイリターンな取引手法のため、難しい手法と呼ばれるのです。
ただし、損失方向へ価格が推移した場合には、「損切り」をおこなうことで、損失の拡大を防げます。
資金効率が悪い
2つ目のデメリットは、資金効率が悪いこと。
スキャルピングは、一度の売買で大きな利幅を狙えますが、取引チャンスが多いわけではありません。
また、手元資金が限られているうちは、ポジションを維持するために、「レバレッジ」を大きくかけられないため、短期間で大きな利益を出すことは非常に困難です。
スキャルピングは、実質的に手元資金のみで取引をおこなうことになるため、難しい手法と呼ばれています。
ポジポジ病になりやすい
3つ目のデメリットは、ポジポジ病になりやすいこと。
ポジポジ病とは、自分の取引ルールを破り、とにかくポジションを保有しようとすることです。
どの取引手法でも、根拠のないポイントでエントリーを繰り返せば、損失が積み上がりいずれ資金が底をつきます。
一見すると、当たり前のようにも聞こえますが、ポジションを持たなければ利益を出せないFXでは、ジッとチャンスを待つことが非常に難しいのです。
ましてや、スイングトレードのように、取引結果がわかるまでが長い場合には、「なんとかなる」・「途中で決済すれば大丈夫」と安易な気持ちでポジションを保有しがちです。
そのため、最適なエントリーポイントを待てずに取引してしまい、損失につながるケースが多くみられます。
FXのスイングトレードが向いている人の3つの特徴

FXのスイングトレードが向いている人は、下記3つの特徴を満たしている人です。
- 辛抱強くエントリータイミングを待てる
- 中長期的な相場の分析が得意
- 含み益に耐えうる資金がある
1つ目の特徴は、辛抱強くエントリータイミングを待てること。
これはスイングトレードというより、FXに向いてる人の特徴です。
そもそも、FXは投資であって、ギャンブルではありません。
仮に、根拠のないタイミングでエントリーすれば、これはギャンブルと同義です。
したがって、FXという投資をやるのであれば、根拠の定まらない時は辛抱強く待ち、チャンスを待つことが重要です。
2つ目の特徴は、中長期的な相場の分析が得意なこと。
短期取引・長期取引と違い、スイングトレードで狙う相場は、中期的なトレンド相場です。
中期的な相場分析では、テクニカル要素・ファンダメンタルズ要素の両方が欠かせません。
つまり、短期取引・長期取引とは価格を動かす要因や分析方法が異なるため、自分がどの分析を得意とするかで向き不向きが分かれます。
3つ目の特徴は、含み益に耐えうる資金があること。
FX取引には、証拠金維持率が一定水準まで低下すると、ポジションを強制的に決済されるロスカットという仕組みがあります。
スイングトレードは、取引期間中に大きな値動きが生じる可能性が高いため、ロスカットが執行されないよう多額の証拠金が必要です。
そのため、手元資金が少ない場合には、スイングトレードよりもデイトレードなどの短期取引から始める方がおすすめです。
FXのスイングトレードを始めるにあたり学習すべき知識

FXのスイングトレードを効率に上達させるには、基礎知識を理解することが重要です。
具体的には、下記の内容を学習するとよいでしょう。
学習ジャンル | 学習内容の例 |
FXの基礎知識 | FXの仕組み FXで使う用語 FXの注文方法 通貨ペアの種類と特徴 |
チャートの見方 | チャートパターン ローソク足の見方 サポートライン・レジスタンスライン |
テクニカル分析 | トレンド系(移動平均線・ボリンジャーバンド) オシレーター系(MACD・RSIなど) 値幅予測系(フィボナッチ・チャネルライン) |
ファンダメンタルズ分析 | 経済指標・金融政策・要人発言による相場への影響 |
上記の内容は、FXに関する本を2,3冊ほど読めば理解できます。
1から学ぶ場合は、かなりのボリュームになりますが、負担にならない程度で少しずつ理解を深めましょう。
スイングトレードで利益を出すための3つのコツ

これまでの内容を踏まえて、今後スイングトレードに挑戦しようという方もいらっしゃるでしょう。
そんな方に向け、スイングトレードで利益を出すためのコツを3つ解説します。
- 取引量の多い通貨ペアで取引
- 複数の時間足で相場の流れをよむ
- レバレッジを低めに設定
上記のコツは、すぐに実践できるものばかり。
ぜひ参考にしてみてください。
コツ1.取引量の多い通貨ペアで取引
1つ目のコツは、取引量の多い通貨ペアで取引すること。
理由は、値動きが安定している上に、トレンドが継続しやすいため。
通貨の取引量が多いということは、世界中の投資家・金融機関から信用されているということ。
そのため、突発的な値動きや暴落が発生しにくく、初心者の方でも取引しやすいのです。
また、トレンドが発生すると、多くの投資家・金融機関がその流れに乗るため、継続的に一方向へ大きく推移する傾向があります。
そのため、取引量の多い通貨ペアは、スイングトレードとの相性が非常に良いのです。
通貨ペアの選び方やおすすめの通貨ペアを詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参考ください。
コツ2.複数の時間足で相場の流れをよむ
2つ目のコツは、複数の時間足で相場の流れをよむこと。
理由は、取引の根拠を固めるためです。
仮に、1時間足のみを確認して価格が上昇している場合でも、上位足の4時間足・日足では下降しているケースがあります。
他の時間足を確認せず、1時間足の上昇方向へポジションを持てば、上位足の大きな流れに逆行する形となり、価格の反転に巻き込まれかねません。
一般的に、相場の流れは上位足に依存するといわれているため、逆行しないように上位足も併せて確認しましょう。
また、下位足には、直近の値動きが細かく反映されます。
したがって、トレンド発生の兆候を掴めたり、無駄のない損切りラインを引けたりと、多くのメリットがあります。
複数の時間足を確認するのは、手間がかかり億劫に感じるかもしれません。
しかし、こうした地道な作業を積み重ねることで、正確な相場分析に繋がります。
コツ3.レバレッジを低めに設定
3つ目のコツは、レバレッジを低めに設定すること。
先述の通り、スイングトレードは為替変動リスクが高い取引手法です。
大きな利幅を狙う一方で、損切りラインを広くとる必要がります。
そのため、価格が損失方向へ推移した場合でもポジションを維持できるよう、低レバレッジに設定するのがおすすめです。
万が一、レバレッジを高く設定した場合には、証拠金維持率の低下によりロスカットが執行される恐れがあるため、注意が必要です。
スイングトレードにおけるレバレッジの目安は、3~5倍ほど。
仮に、長期でポジションを保有する場合には、さらに低めの設定を心がけましょう。
FXのスイングトレードに最適な3つのFX口座

FXのスイングトレードに最適なFX口座は、下記の3つです。
- DMM FX
- GMO クリック証券
- SBI FX トレード
利用するFX口座が決まっていない方は、ぜひご参考ください。
おすすめ1. DMM FX

- 初心者から上級者まで幅広いトレーダーが利用
- 80万口座以上の開設実績
- 充実した取引ツール
- シンプルで扱いやすい取引画面
最低取引単位 | 1lot=10,000通貨 |
取引に必要な最低証拠金(米ドル/円) | 44,000円(1ドル=110円) |
スプレッド | 0.2銭(米ドル/円)0.5銭(ユーロ/円)1.0銭(ポンド/円) |
通貨ペア | 21種類 |
おすすめ2. GMO クリック証券

- FX取引高 世界第1位
- 東証一部上場企業が運営
- スプレッドが狭く原則固定
- キャッシュバックが充実
最低取引単位 | 1lot=10,000通貨 |
取引に必要な最低証拠金(米ドル/円) | 44,000円(1ドル=110円) |
スプレッド | 0.2銭(米ドル/円)0.5銭(ユーロ/円)1.0銭(ポンド/円) |
通貨ペア | 20種類 |
おすすめ3. SBI FXトレード

- 顧客満足度 2年連続 第1位
- 少額スタートが可能
- 豊富な通貨ペア
- 業界最狭水準のスプレッド
最低取引単位 | 1lot=1通貨 |
取引に必要な最低証拠金(米ドル/円) | 5円(1ドル=110円) |
スプレッド | 0.09銭(米ドル/円)0.3銭(ユーロ/円)0.69銭(ポンド/円) |
通貨ペア | 34種類 |
【要注意】FXのスイングトレードでは1発退場の可能性も

FXのスイングトレードは為替変動リスクが高いため、1度の取引で資金が底を尽きる恐れもあります。
特に、初心者の方は、FXの実践経験と知識が少ないため、相場の対局を見誤るケースが多いでしょう。
たとえ、十分にエントリー根拠を固めたつもりでも、分析が不十分であったり、そもそも分析が間違っているなどが考えられます。
こうした初心者特有の失敗を防ぐためには、下記の対策が有効です。
- デモトレードで練習:架空のお金を使ったFX取引
- サインツールの使用:根拠の固まったポイントを示してくれるシステム
デモトレードとサインツールのメリット・デメリットは、次の通り。
対策方法 | メリット | デメリット | おすすめ |
デモトレードでFXの練習 |
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DMM FX デモ口座 みんなのFX デモトレード |
サインツールの活用 |
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ネオ・ジーニアスFX |
上記の対策をおこなうことで、FXでの損失回避・利益獲得につながるはず。
メリット・デメリットを踏まえ、利用を検討してみてください。
まとめ
この記事では、FXのスイングトレードについて解説しました。
スイングトレードは、1度の取引で大きな利幅を狙える一方で、大きな損失にも繋がります。
これからスイングトレードに取り組む方は、リスクを少しでも回避するため、デモ口座での練習・サインツールの使用を検討してみてください。